美顔ボイストレーナーの日常。by鳥山真翔

話題の『美顔ボイトレ』!!数々の著名人の声を変えてきた鳥山真翔によるブログです。

【エッセイ】引っ越し。

ダンボールに洋服を詰めながら、気分は非常に高揚している。

 

「断捨離」の基礎は知らないが、

ゴミ袋に着なくなった服を躊躇なくどんどん捨てられる。

そこに感謝など一切ない。

 

そう、

いよいよ、

このボロ家ともあと2日でおさらばだ。

 

1年半住んだ、

家賃6万5千円+管理費3千円のボロアパートだ。

 

僕のドキュメンタリー映画の試写会にお越しいただいた方なら分かるが、

(映画に映っていたため。)

 

本当にボロく、狭く、、、

 

正直、自分の所得からすると、

「ありえない」物件に、住んでいた。

 

その前の家は家賃が14万円だった。

半額以下の家に引っ越した。

 

そんな激安物件でも、

ある程度は気に入っていた。

 

2線使える駅からは、徒歩1分。

5線使えるターミナル駅までも徒歩12分。

 

コンビニは隣だし、

山手通りから一本入って、静かだった。

 

 

タクシーもすぐ捕まえられるし、

テレビ局に行くともなれば、

首都高にもすぐ乗れた。

 

 

ユニットバスだけど、

オートロックだし、角部屋だし、

5畳のロフトが付いていた。

 

 

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どう記憶を塗りかえようとしても、

紛れも無い事実は、

 

前のパートナーと二人で住んだ家だということだ。

 

別れてから、彼はすぐ実家に帰ったが、

僕は慌ただしい毎日の中引っ越すこともできずに、

そこに住み続けた。

 

 

なんでそんな安い家賃の家に引っ越したかというと、

 

彼は外国人だし、僕は法人化一年目の株式会社の社長だし、

お互いアーティストだし、

 

なんせ若い男性二人ということもあり、

不動産屋は良くてもオーナーたちが嫌がった。

 

3軒断られた時には心が折れた。

そして引っ越しのタイムリミットも来ていたので、

 

誰でも審査の通る家、

即入居可能物件、ということでここになったのだ。

 

 

よく二人で住み続けたと思う。

 

実際二人だったのは1年弱だが、

文句言わずにこの狭い家にいてくれた彼には、

感謝、の一言である。

 

 

 

そんな家ともいよいよおさらばだ。

 

 

今は新しい彼もいるし、

何より、僕はもっと上に行くために

6万8千円では、ダメなのだ。

 

 

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僕は、住む家に特にこだわりがあるわけではない。

 

子供の頃から貧乏だし、

そんな大豪邸に住んだこともないし、

どんなボロ家にも、住めば都。

 

それなりに住めることは知っている。

 

ただ、そんな中でも、

スピリチャル的な精神で、

ここは僕が寝る場所だな、寝る場所ではないな、

という判別力は働くもので、

 

今回、神様に、

「雑念を捨てとっとと引っ越せ。」

と言われたような気がした。

 

この部屋に住んでいると、たしかに雑念が働く。

 

人生とは、

「自分がいかにご機嫌でいるか」

が大切で、

 

愚痴を吐いたり、

不快に思うことを耐え忍ばなくても、

どうせ最期はは誰しも灰になり煙になり、

その粒子すら抹消されるのだから、

 

この命ある限り、

存分にわがままに生きたっていいではないか。

 

 

 

そして僕は、今回、

 

次に住む家として、

都心のターミナル駅前、

そしてデパートの隣の高層階の部屋

を、選んだ。

 

 

ここまで、、

ずっと借金まみれの貧乏だったから、

今も別にお金持ちではないけれど、

 

30歳を目前にして、

少しだけ、人並みの生活が出来るお金を手に入れた。

 

だから、人生経験として、

今回、そこに引っ越してみようと思った。

 

 

 

練馬の田舎出身としては、

憧れの立地で、

 

昔から、そこに行くには意気込んで、

友達と待ち合わせ電車でお上りさんをして、

非日常として遊んでいたデパートの隣のマンションだ。

 

 

僕の新しい部屋がある一番上の階からは、

 

見下ろせば、

そんな田舎の少年少女たちが、

毎日うじゃうじゃ楽しんでいるのだ。

 

僕はそんなマウンティングに快感を得れるようなクズではないけれど、

 

僕にとって、「非日常」とも言えたことを、

「日常」に変えていくことこそ、

大人の階段を駆け上がっていくことだと信じている。

 

 

脳は「新体験」にドーパミンを放出する。

田舎者の僕にとって、

そんな部屋に住むことも「新体験」なので、

今は、わくわくする。

 

 

だけどきっと、

いつか、また、、

 

故郷の田舎に戻ることに、

脳がドーパミンを出してくれることを、

信じている。

 

 

今は。

うん、今だけは。

 

 

少しのセンチメンタルも抱えながら、

僕は迷わず、大人を駆け上がる。

 

 

 

 

鳥山真翔

 

 

 

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美顔ボイトレ 声を出すたびに美しくなる

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