美顔ボイストレーナーの日常。by鳥山真翔

話題の『美顔ボイトレ』!!数々の著名人の声を変えてきた鳥山真翔によるブログです。

【エッセイ】それでも。

堀ちえみさんの、舌がんステージ4告白というニュースが出された。

 

どこのチャンネルをつけても、

テレビを消してスマホをいじっていても、

それは勝手に目に入ってくる。

 

とにかく"キャンサー"に敏感な僕は、

その言葉に触れるだけで瞬時にパニックを引き起こしてしまう。

 

必ず大切な人に置き換えて考えるし、

 

これまで大切な家族、恋人、恩人たちが、

苦しみながら、亡くなっていった、

あのリアルな瞬間の顔を思い浮かべてしまい、、、

 

 

どうしても、うまく呼吸ができなくなるのだ。

 

 

 

 

 

それと同時に、いつも考えることがある。

 

それは、

 

"僕が死んだら、その情報はテレビで流れるのか"

 

ということだ。

 

https://www.instagram.com/p/BK8tlj4DdJc/

 

 

もちろん有名でない今、

流れる可能性なんてものは全くないのだが、

ある意味それを、人生の目標として生きている部分がある。

 

 

僕は、死んで、なお、影響のある人間になれればいいなと願っている。

 

 

僕には、伝えたい世界観や、、

 

きっと世に大きく貢献できるはずの、

ここまでの研究実績が、

たくさんある。

 

 

『死ぬ』というのは、

恐怖でもあるが、

僕にとっては、とっても美しいことだ。

 

なぜならば、

その人の遺したものが、バズることができる、

その人にとっての、空前絶後チャンスなのかもしれない、とも思っているからだ。

 

 

僕は、絶対にそのチャンスを逃したくない。

それほど、

ボイストレーナーとして、死んでも、

世の中に伝えたいことがあるのだ。

 

 

僕は、突発的な病気や事故を含め、

比較的、自分のあらゆる死のパターンを想像し、

意識できている方だと思う。

 

いつか、僕にその日が訪れたとき、、、

 

準備をしていないで受けるショックよりも、

その事実は、だいぶ軽減されて、

 

そして、ポジティブなものとして、

僕の中に入ってくるはずだ。

 

 

 

これが人に理解できる価値観なのかはわからないけれど、

これが理解できる人といると、安心する。

 

 

自分の『死』や、目の前にいる人の『死』を、

リアルに想像できる人は、

その人のみが持つ、深く、優しい目をしている。

 

 

僕はレッスンをしていても、

この人たちが死ぬまでに、

少しでも健康で過ごすことが出来るように、、

 

と、願いながらレッスンをしている。

 

 

それを感じてくださる方が、きっと足を運んでくれているんだ、と思っている。

 

 

自分の恋人だって、

自分がそうであるからこそ、そうであればいいなと思うし、

なかなか、そんな人と出会うこともないのだが、

 

先日ついに"その時"が来てしまったのである。

 

 

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以前テレビの仕事をしたときに出会ったディレクターの女性がいる。

 

その方は、会った瞬間から、

大変尊敬でき、気の合う友人となり、

なんとなく僕とおなじ匂いのする方で、仲良くさせてもらっている。

 

きっと彼女も、僕と同じ

『死を覚悟島』、にいる人なのだろう。

 

 

僕は、前のパートナーと別れたあと、

もちろん「もう恋なんてしない」と腹に決めていた。

 

一人で飯を食うようになり、

時間もできた僕は、

せっかくならできる限り、

会いたい友人を誘って飯に行こうと思った。

 

 

彼女とは大阪の鉄板焼き屋さんで再会を果たした。

 

そして、開口一番、

 

『鳥山先生が、絶対会うべきだと思う男の子がいる。』

 

と言ってきた。

僕よりだいぶ年下だが、

彼女に言わせてみると、

僕に会ったときと、なんだか全く同じ感情になったらしい。

 

 

僕はその言葉を信じ、

その彼とはインスタを通じて、出会ってみた。

僕は会いたい人にはDMを送る派だ。

 

レスポンスも早く、、

トントン拍子で、すぐに会うことになった。

 

会ってみたその彼は、

若く、深く、そして、強い目をしていた。

 

彼は、女性としか付き合ったことがない人で、

その人生の中で、

まさか男性と付き合うなんて考えたこともないだろう。

 

 

だが、結論だけを言うと、

 

なんと、

ぼくたちは一瞬で結ばれることとなったのだ。

 

 

もちろんそこまでには、いろんな経緯はあり、

それらは彼へのレスペクトで割愛するけれど、

 

 

ひとつだけいえるとしたら、

やはり、彼も、

『死を覚悟島』の住人なのだ。

 

 

 

一つ、印象深い出来事、がある。

 

 

彼は、僕と出会ってまもなく、

真剣な表情で、

 

『僕はマナトさんが死んでしまうから、救いに来たんですよ。』

 

と、言った。

 

僕と初めて会った日、

彼は、僕が逝ってしまう瞬間をイメージし、

夜中に号泣したらしい。

 

なんてスピリチュアルな人なんだろう。

 

とにもかくにも、

彼は、常に『死』を意識し、覚悟をしている。

 

 

そして、

嘘のようだが、

そんな僕も彼と初めて会った日、

夜中に、一人で、号泣をしたのだ。

 

なんで泣いたかは覚えていない。

なんだか、色んなものに"包まれた"感覚で、

 

悲しみでも苦しみでもなく、、

僕がただ感じたのは、

 

『安心感』だった。

 

 

また、そんな話を電話で2〜3時間もして、

僕たちは、笑いあった。

 

忙しいし、寝不足なのに、

笑いあった。

 

 

正直、前の彼と、祝福された直後、別れてしまい、

半年が経ったばかり、

という罪悪感や、懺悔の気持ちに溢れ、

立ち止まっていた。

 

自分ではそう思わないようにしていたが、近くにいる人にはやはり、そう感じていたようだ。

 

それでも、

自分でいうことではないが、

天才的な集中力がある反面、

出来ないことが多い僕にとって、

 

パートナーの必要性とは、

ヒエラルキーの常にトップにある、大切なことなのだ。

 

 

そう考えれば、

槇原敬之さんも歌っていたが、

 

『もう恋なんてしない』

 

なんて、人生という限られた時間に、言っている場合じゃないのだ。

 

みんな、どんなに誰に笑われても、そのチャンスがあれば飛びつくべきなのだ。

 

彼が、まっすぐに、

『マナトさんが死んでしまうから』

と泣いたことは、

本気で僕の心を動かした。

 

 

僕は、死ぬのだ。必ず、いつか、死ぬのだ。

と、さらに理解させられた。

 

これって、当たり前だけれども、多くの人にとって、

自分が死ぬということは、当たり前ではないのだ。

 

 

僕は、死ぬまでに、また一つトライしてみようと思う。

 

 

僕たちは、重なり合った。

魂のカタワレとのセックスは、

まるでお猿さんのようだった。

 

何度も、何度もしたくなった。

 

『あんまり激しいと、心臓止まりますよ』

と心配しあい、笑いあった。

 

心臓が止まることを、お互いにリアルに想像しあっているから、

笑えてきた。

 

セックスの最中に、

心臓が止まってもいいと思いあえる相手にこれから支えられながら、

僕は僕に出来ることを頑張りたいと思う。

 

 

 

なんて真面目にオチをつけすぎてるけど、

 

エッセイは、シニカルなものが醍醐味なのかもしれないけど、

僕みたいに、いつでも真剣なオチばかりでも、いいんじゃないかなって、

最近、思う。

 

 

 

 

 

心臓は、いつか必ず止まるのだ。

 

あなたも、あなたも、わたしもだ。

 

いつか僕がいなくなる日に、

テレビや新聞で、

 

 

僕という概念が、

世の中にバズることを願って。

 

 

 

 

 

 

 

鳥山真翔

 

 

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美顔ボイトレ 声を出すたびに美しくなる

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