美顔ボイストレーナーの日常。by鳥山真翔

話題の『美顔ボイトレ』!!数々の著名人の声を変えてきた鳥山真翔によるブログです。

【コラム】同性カップル集団提訴。

2月14日。

僕の中でのバレンタインデーは、歴史的な1日へと変わった。

サイレント・マジョリティでいれば、誰にもバッシングされずにすむのに、、、

 

それでも、誰かが動かなければ何も変わらない。

では、誰が行く?

 

世間の矢面に立つ、ということの勇気、覚悟を、

僕はよく知っている。

 

日本初「婚姻の平等」を求める裁判がスタート | ジェンクシー

 

沢山のマスメディアの前で、

批判されることを厭わずに行動を起こした13組の同性カップルに、

僕は同じ同性愛者として、心からのエールを送りたい。

 

 

そして、僕も『同性結婚』の必要性を、

パートナーと共にメディアに出演しながら発信し続けてきた一人として、、

今日現在、僕にできる些細な後押しは、

もどかしいが、

ここにこんなブログを綴ることぐらいなのである。

 

彼らを応援したい、、、

その上で、

僕はファンの皆さんにどうしても伝えなければいけないことがある。

 

今日はそんなブログを書きたいと思う。

 

 

f:id:tori_bigan:20190215181225j:image

 

 

率直に言うと、

 

2017年に同性結婚式を挙げさせていただいた

パートナーのアンコアと、

 

昨年8月に、

 

さようなら、をすることとなった。

 

 

この一言を今日ここで言うまでの半年間、、

 

僕は、僕たちの結婚を応援してくださった方々に対して、

本当に、本当に申し訳なくて、

 

彼がいない生活になってから約半年経った今も、

僕は皆さんに対して、この事実をはぐらかし続けてきた。

 

とにかく自分を責め続け、

生きた心地のしない日々が続いた。

 

 

こんなに早く?

無責任だろ、と、

 

もし僕たちを叱る人がいれば、

土下座をしに行かせて頂きたい。

 

 

 

僕たちは、

一緒にテレビに出演したり、インタビューに答えたり、クラウドファンディングをしたり、

ドキュメント映画を撮っていただいたり、、、

 

 

ある意味、世間の同性カップルの、代表となったのだ。

メディアにでるということは、そうゆう責任も伴うことだ。

 

 

よく、

同性婚とかニュースでよく見るけど、

みんな結局別れちゃうじゃん。』

と言われているが、

僕たちが、結局そうなった。

 

 

でも、苦しい言い訳かもしれないが、

それにはやはり理由があるのだとぼくは感じた。

 

 

長くなるが、

ここからは、なぜ別れたのか、

なぜ、こんなことがあっても、僕は同性結婚の必要性をこれからも世間に届けたいと思っているのか、

 

を綴りたいと思う。

 

 

f:id:tori_bigan:20190215181235j:image

 

 

僕は、4年前に、

2歳年上の姉を、癌で亡くした。

 

さらに、姉が亡くなる1ヶ月前には、

50歳の母がクモ膜下出血グレード4を起こし、

約半年間植物人間状態となった。

 

3人で住んでいたから、

突然の虚しすぎる一人暮らし。

 

姉と母を突然同時に失った僕は、

失意も感じられないくらいの、どん底にいた。

 

仕事を大量にいれて、

悲しみを紛らわせていたけれど、

 

そんな毎日にさらに追い討ちをかけるように、、

 

姉の死後の色んな手続きや、

母のこれから始まる介護生活に向けて、

 

父がいない、当時25歳の僕には、

お金のやりとりなどの、

様々な『現実的な試練』がのしかかるのである。

 

 

もちろん、

『歌手活動や、会社経営はあきらめないとかもね。』

と、たくさんの人に言われた。

それほど介護生活は甘くないのだと想像できる。

 

 

『手伝うよ、なんでも言ってね』

と言ってくれる人もいたが、

 

 

法律上、

"家族にしか、できないこと"

だらけなのである。

 

 

 

そんな失意の中、

出会ったアンコアという男は、

僕の不安をよそに、、、

 

退院した母親の車椅子を自然と引き、

いつでもニコニコしていた。

 

僕はこの人がパートナーになってくれればいいな、、

思った。

 

介護のために仕事も辞めようとしていた僕の暗闇に、

希望の光が一筋さしたのである。

 

 

そして、

気もあった僕たちは、パートナーになった。

そして、共に生活をするうちに、

さらに、

 

 

法律上、

"家族にしか、できないこと"

だらけなこと

 

 

を痛感したのである。

 

 

f:id:tori_bigan:20190215182819j:image

 

 

彼が主婦業をどんなに頑張っても、

扶養控除なんてものもないので、

当たり前のように保険料や税金は課金されたり。

 

 

二人で不動産屋に家を借りに行っても、

 

『お二人の関係性をお聞きしてよろしいでしょうか?ソッチ系ではないとは思っていますが・・・』

 

なんて信じられないことを言われたり、

大家さんにに断られたり。

 

 

母が転んで流血し救急車に乗せる際も、

『ご関係は?』 と聞かれてとっさに答えられなかった。

ご家族に電話してください、と言われ、

緊急なはずの事態までが、

長引いてしまったことだってある。

 

 

僕が明日もし事故って命に関わる緊急手術をすることになっても、

彼が隣にいたところで、

僕の手術の同意書は、もちろん彼には記入出来ないし。

 

 

そんな、、、

僕たちが男女で婚姻間系を結んでいればなんの問題もないことが、

大きな問題として、沢山のしかかったのである。

 

 

だからこそ、僕たちは、同性結婚が必要だと、声を上げた。

ただ愛する人とそばにいたいという気持ちだけではなく、

リアリティな話として。

 

 

きっと、今回集団提訴されたカップルのみなさんも、、

気持ちだけじゃなく、色んなリアリティで、声を上げたのだと思う。

 

ぜひ、みなさんには、感情論ではなく、

そのリアリティに、目を向けてみてほしい。

 

 

 

 

f:id:tori_bigan:20190215223446j:image

 

 

 

僕は、紙で契りを交わさなくても、せめて周囲の人に、

アンコアとの関係を理解してもらえれば、

僕たちは過ごしやすくなるのではないか?

 

そして、その姿に背中を押される人や、

考え方が変わる人もいるのではないだろうか?

 

 

と、とにかく盛大に、

400人近くを招いて、結婚式をした。

あくまで僕たちの声を届けたかったのである。

 

僕は、少なからず人前に出る仕事をしているので、

 

その結婚式には、

色んなメディアからも取材依頼が来た。

 

僕たちは率先して出演した。

 

何か選択することがあれば、

『少しでも広がりがある方』を、選んだ。

 

天然ボーイのアンコアは多分ちゃんと理解していなかったと思うけど、

がんばって、僕についてきてくれた。

 

しかし、人前、表に常に立ってきた僕と、

決してそうではないアンコアとでは、

 

バッシングや責任感に対する、

心の整理の仕方のギャップが生まれた。

 

 

 

僕は正直、

アンコアに負荷をかけすぎた。

 

 

優しい優しい人間の彼に、

 

『人前に代表として出るんだから、もっと自分たちの行動に責任感を持とうよ!』

 

と、常に何かを無理する、ということを押し付けすぎてしまった。

 

今回は、そのすれ違いが、

ピークに達して、別れることとなった。

 

 

アンコア、本当にごめんね。

 

 

f:id:tori_bigan:20190215184652j:image

 

 

結婚式なんてしなければ、、

メディアの矢面になんて立たなければ、、

 

僕たちはもっと一緒にいることができたのであろうか?

 

 

いや、違う。

そんなこと考えるのもムカつくぐらい、

僕たちは、普通の男女のカップルと同じなはずなのだ。

 

同じなはずなのに、

僕たちが家族を大切にしたい、守りたい、

と思う気持ちが、なぜかとっても、

 

『特別なこと』

 

になってしまっていたのだ。

 

その『特別』を維持するために、

僕たちは苦しんだのだ。

 

 

人間として当たり前の感情、

当たり前の権利、が、特別なこと、でなくなる日が来るように。

僕はこれからも、何を言われても、その必要性を、発信し続けたい。

 

 

『提訴』『戦う』

なんて、特別なことを誰もしなくていい世の中になるために、

今回特別を引き受けてくれた皆さんを、

応援し続ける。

 

 

気持ちだけじゃなく、リアリティで、

同性婚制度は、必要なのだ。

 

 

 

法律上、

"家族にしか、できないこと"

だらけなのだから。

 

 

 

僕たちはうまくいかなかった例となってしまったかもしれない。

 

けれど僕は、

 

アンコアが、これからも、

幸せに生きていってくれることを誰よりも願っているし、

 

失意の僕、そして家族に光をくれた彼に、

心から、『ありがとう』と伝えたい。

 

 

 

 

 

 

 

-------

この場をお借りしまして、

僕たち二人のことをここまで応援してくださった皆様に、心より、お詫びを申し上げます。

本当に、申し訳ありませんでした。

尚、僕たちに密着していただいたドキュメント映画『ぼくと、彼と、』は予定通り公開されます。

ぜひ、リアリティ、をみてください。

-------

 

 

 

 

 

鳥山真翔

 

 

 

 

↓公式HP↓

鳥山真翔考案美顔ボイトレ®

 

 

美顔ボイトレ 声を出すたびに美しくなる

美顔ボイトレ 声を出すたびに美しくなる

 

 

 

 

#同性婚