②クモ膜下出血の『筋拘縮』から学んだボイストレーニング法②
鳥山です。遅くなってしまいましたが、前回の続きです。
前回の記事はコチラ
3ヶ月・・意識不明からの回復
幸い母の手術はうまくいき、
二週間がヤマとされる脳血管攣縮(脳梗塞)も起きませんでした。
ただとにかく、
つい先日まで普通にバリバリ働いていたキャリアウーマンな50歳の母が、
頭から何本も管をだし、
呼吸器をつけ、熱も二週間39度以下にならず、血圧も200ぐらいが続く姿に、
息子としてただ成すすべもなく、
絶望の日々。
医師からも、
『もし目が覚めても、職場に復帰したり、そういったような日々は難しいかもしれません。
これからはきっと介護が必要になるのでご家族の生活も今から準備が必要です。』
と、MAXポジティブに言ってもこのレベルかよ、というような言葉をかけていただきました。
叩いても、叫んでも、無反応な母。
凛と生きていた母がこのような姿になり、
もし今身動きが取れないだけで全てが分かっていたら、、、などと想像したり、
僕は、見舞いに行くたび虚しくなり、
帰りの電車やタクシーでいつも涙が溢れてきます。
それでも諦めずに、好きだった音楽を聴かせたり、とにかく日々新しい刺激を与え続けました。
そんなさなか、、
自分の姉(母にとっては娘)が亡くなったり と、
(この話はまた今度。)
絶望の淵に立たされていましたが、
母の回復を願うことのみが、自分の戦う最後の灯火となっていたのです。
母が再び目を開き、
少しずつ目に見える回復を始めたのは、およそ3ヶ月もあとのことでした。
壮絶なリハビリ生活
一つ回復が始まると、脳の回路が回り始めるのも早く、それも脳の機能として衝撃的でした。
『積』は、方程式のイコールの数がどんどん増えて行くような、何乗にもなるような回復の仕方をします。
この頃から僕のレッスンも、
生徒さんへの 『脳』へのアプローチ を意識するようになり、
しっかり説明を順序立て、方程式を組むようなアプローチをするようになりました。
そのように得た感覚は2度とぶれないとおもったからです。
、、、ある母の病院からの帰り道、喫茶店に入り、仕事のことや、
これから母の為にするべきことをPCにまとめ始めました。
回復を始めた母の主なハードルは3つ。
- 嚥下機能障害
- 高次脳機能障害
- 右半身麻痺
これをまとめて行くたびにふと気がつきました。
いずれも、発声といえど、
パーソナルトレーナーである僕の本職として 取り組めるのではないかと。
意地でも、医療機関に甘えて後悔をしない選択をしようと決意をしたのです。
それは茨の道でありながら、自分の親を救う、それぐらいできないなら人を救う資格なんてないと信じ、
自分を奮い立たせたのです。
続く。
鳥山真翔
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