【コラム】『ボイトレ』へのイメージ、ハードルをもっと下げたい。
こんにちは。鳥山です。
ボイストレーナーとしての僕の使命感と、
最近、時代と共に変化してきた考えを連ねます。
『歌を上手くするの為』だけのボイトレ時代の終焉
僕がボイストレーナーを生業にしだした頃は、
スター歌手を生み出すようなオーディション番組が、とにかくブームでした。
レギュラー放送のオーディション番組も沢山あれば、大手の事務所も、スターを輩出するような、『何万人に一人選ばれる』といったオーディションが盛んでした。
SNSやブログなんかも、一部のタレントさんがやるようなもので、
今のように、『身近に誰でも世の中に発信をできる』システムなどはなかった為、
テレビに出るようなスターのみが、世間を動かしていく時代でした。
当時の僕は、全国に100校以上あるボイトレスクールの、何校かを任されるような管理職をしていたので、
人よりも何倍も沢山のボイストレーニングレッスンをさせていただきましたが、
体験レッスンに来る方の7割が、『プロの歌手になりたい』という若者か、
残りは、定年リタイアし、老後、好きな歌を歌って楽しみたいという、お年寄りの方々ばかりでした。
ボイトレとは、
ステージに立ちたい方向けか、カラオケ教室、のいずれかで、
大変潤っていた時代でした。
オーディション番組の衰退。
そんな中、僕はたまたまですが、
時代の変化を感じさせていただく仕事を、
時代に沿って、請け負うこととなりました。
まずは、民放で放送された某オーディション番組。
僕は当時請け負っていたレーベル所属のアーティストを何名か応募させてみたところ、なんと4名もファイナリストに残りました。
惜しくも誰も優勝は出来ませんでしたが、
番組自体が、昔やっていた『A』から始まるオーディション番組のようには盛り上がらず、
優勝者のシングルもヒットせず、
ひっそりとそのスタイルは姿を消しました。
その影響かはわかりませんが、
それ以後、カラオケの得点で勝負する番組以外、『スター』を生み出すために競わせる番組は殆ど姿を消してしまったのです。
一般人密着型番組の普及と、アイドル戦国期の到来
そして僕のもとには、スターを生み出す番組が伸び悩んでいるところを目撃しながら、
また新たな時代の流れを感じる仕事をしました。
それが、
某『見知らぬ一般人男女数名が一緒に生活をする』
ドキュメント番組に出演する方々のボイトレです。
もともと歌が下手だった男性が、告白の時に自作の歌を歌い、その楽曲でメジャーデビューをする。
スターではなかった人が、『一般人として』スターになる。
そんな時代に寄り添いました。
オーディション番組に出演した、歌の上手いスター候補生よりも、遥かに多くの売り上げを叩き上げたのです。
そしてそれは見事にSNS普及の世の中にフィットし、現在の、『インスタ映え』ブームの先駆者となったのです。
そしてアイドル戦国期も重なり、
『会いに行ける』など、スター、ではない部分に価値がどんどん増えてきました。
歌が上手い、下手ではなく、見た目が美しい、美しくない、ではなく、
テレビにでるようなタレントですら、
とにかく、『それぞれの生活の一部に入り込む』ビジネスが時代を席捲するようになってきたのです。
そのままの本格メソッドで、一般の方へ。『美顔ボイトレ』の誕生。
その時代に沿うように、
9割がプロ、もしくはプロ思考の生徒だった僕のスクールも、
今では逆に、9割が一般の方となりました。
なりました、というよりは、
僕自身が、ガラッと方針を変えたのです。
実は当初、経営方針を変えることに、たくさんの批判もありました。
その結果沢山の仲間と決別することともなりました。
ただ僕としては、プライドを守りすぎて時代に置いていかれるのであれば、
そんなプライドよりも、僕にとってはもっと意義のあることがある、と思ったのです。
そこで生まれたのが、『美顔ボイトレ』です。
僕がこれまでプロの方に向けて積み上げてきた確実なメソッドを、
一般の方のライフスタイルに落とし込めるメソッドに落とし込みました。
それが見事にフィットし、以前は毎月10名いれば素晴らしかった体験レッスンのお申し込みが、
今では、なんと毎月150名の新しいお客様が弊社のレッスンをお申し込みいただいています。
『ボイトレ』という言葉へのイメージ、ハードルを下げたい。
最近いらっしゃるお客様は、
『初めてボイトレを受けます』
『これまでずっと声について悩んでいたのに、勇気が出なかったけど、
美顔ボイトレは、カジュアルに受けれそうなので、申し込みました』
とおっしゃる方が多いです。
これぞ、僕が求め続けてきた、
『ボイトレ』の、あるべき姿だと思います。
『声』は世の中の全ての人が、
自分を表現するための奇跡のツールです。
言語も、人間のみがDNAとして与えられた特権なのです。
特別な人のみの特別なものではなく、
『声』というものを全ての人がカジュアルに磨くことができるという発信を、
僕はこれからもメディアや活動を通じてお伝えしていきたいと思っています。
どなたでも、お気軽に、
悩まずに、カジュアルに、
一生使う声の話、聞きにきてくださいね^_^
ついでに顔も美しくなるんですから、
その勇気は、メリットしか、産みださないですよね。
鳥山真翔
鳥山真翔公式website
TORIYAMA MANATO